モロッコ旅の達人 岩間ひかるです。
私がはじめてモロッコを訪れたのはもう15年前になります。
その時は何の期待もせずに訪れたモロッコで
モロッコの人々、街の活気、自然のパワーに圧倒されました。
その感動はとてつもなく大きくて鮮明だったんです。
モロッコへ移住してからも、世界中から来る
多くの旅人に出会う機会があります。
そんな彼らを見ていると、
モロッコを楽しめてる人、楽しめていない人がいることに気が付きました。
モロッコ旅を楽しむ前の準備運動
まずは大前提として、気持ちを開き、直感に従うこと。
ガイドブックには、「危ない」「騙される」「気をつけて」
の文字のオンパレード。
でも、何でもかんでもそう思って警戒しっぱなしなほど
つまらないモロッコは無いと思っています。
「こわい」「不安だ」という疑心暗鬼な状態は
かえって悪い人、悪い事態を引き寄せます。
もちろん、身の危険を回避する準備や行動をしての上でですが。
ぜひこれから述べる4つの心がけで
モロッコ旅を楽しい時間にしてください。
いつもの自分ならしなかったことにチャレンジ
小さなことでも良いから、いつもとは違うことを選択します。
日本に居たときは、周りの目が気になって
選択しなかったことにチャレンジするのです。
- 音楽にのってダンスなんて恥ずかしくてしたことない。
- 食べたことのないものには手を出さない。
- 原色の服や民族衣装は身につけたことがない。
- 英語が不得手だと思い込んでいるから、英語で誰かと話そうとしたことがない。
そんな過去は、ちょっとだけ追いやって
ぜひ新しいチャレンジをして欲しいのです。
その結果、
- うまく踊れないかもしれない。
- 口に合わない料理かもしれない。
- 日本では二度と着ない服かもしれない。
- うまく自分の意志が伝わらないかもしれない。
意外に簡単にできちゃうこともあれば、
上手くいかないことがあるかもしれない。
でも、旅の恥はかきすて。
上手くいかないこと、失敗があったとしても
命さえあれば、それはいずれ誰かに語れるネタになるんです。
だから、どんどんチャレンジしましょう!
アンラッキーはラッキーのはじまりかも
モロッコの気候は激しくて、そして気まぐれ。
50℃近い夏の砂漠、かと思ったら積雪で通行止めが発生する冬。
- 雪でアトラス山脈を超えられなかった
- 砂嵐でらくだツアーに出られなかった
- 夏の砂漠が猛暑の毎日だった
- モロッコ滞在中に事故にあった
- 旅の期間が宗教行事と被って店が閉まってた
限られた時間で旅行をしている最中に
予期せぬ出来事に出くわすことがあるかもしれません。
でもそんな時に、嘆いたり、悲しんだり、誰かに八つ当たりしても
起きたことは替えられません。
そもそも誰にもコントロールできないことだったりします。
モロッコの人々を見ていると、とても楽天的だけど
謙虚だなと思うことが時々あります。
たとえば、大けがを負うような事故が起きた時も
みな口を揃えて
アルハムドゥリラー!
と、神への感謝を口にします。
生きてるだけで丸儲けなんです。
だから、想定外のことが起きたとしても生きていれば何とかなる。
「なんでこんなことになっちゃったのか…」
と、そもそも答えのないことを問うよりも
「さぁ、どうする?」
と考える方が、ずっと生産的です。
端的に見たらアンラッキーなできごとは
この後起きるラッキーのお膳立てかもしれないですよ!
目的の7割達成で大成功
せっかくの旅行だから、アレもアレもアレもしたい!
と思うのは当然のことなのですが、
ここモロッコではその7割が達成できれば大成功と思ってください。
100%達成できた?
それはスーパーラッキーでした!
モロッコでは未来のことに関して
「〜になったらいいねぇ」
みたいなことを口にすると、
インシャアッラー(神のみぞ知る)
と、自分にコントロールできることと、そうでなくて
必然性があればおのずと導かれるであろうことを
瞬時に線引きします。
あそこに行こう!
そう思って出かけた道すがら予想外の出会いがあり
その意外なながれに身を委ねてみたところ
もっと楽しい展開になる。
その結果、本来の目的は満たせていないけど
ま、いっか(笑)
結果オーライ。
こういうことがよく起こります。
少し気持ちに余裕をもって意外なながれに委ねてみると
インシャアッラーで予想以上の経験ができるかもしれません。
あなたの旅の登場人物に対する感謝の気持ち
きれいな景色を見て、美味しいものを食べて満足するのなら
わざわざ日本を飛び出して旅をする必要は無いと思います。
それでも人はなぜ旅をするか?
それは、写真や映像からでは体感できない
現地の空気を感じたり、現地の人と触れ合いたい
そう思うからではないでしょうか。
だから、あなたの旅を彩るのは
現地で目にして心動かされた風景やそこで出会った人々です。
残念ながら時々見かけるのは
さぁ、オレの旅をいいものにしてくれよ、
と言わんばかりに上から目線な横柄な人。
他人の親切や気遣いは、タダでしてもらって当然だ、
と言わんばかりに自分のことしか考えていない人。
旅のガイドやドライバー、荷運びの人たちは
あなたが間接的に雇った人には間違いないですが、
ともに時間を共有する旅のパートナーです。
せっかくなら、一緒に楽しい時間を築きましょう。
モロッコでは、ついさっき知り合ったばかりの人や
道端で会った人に親切にしてもらうことが多くあるでしょう。
- 相手が自分に対して時間を使ってくれた
- 想像していた以上に尽力してくれた
- 食事やお茶に招いてくれた
イスラム教では旅人をもてなすことを良しとされているため、
フランクにこういうことをしてくれる人が多いように思います。
そう言ってもらえることも、うれしいですよね。
でもこういったことは、してもらって決して当たり前なことではない
ということに気付けるアンテナを持って欲しいです。
そしてそれに気付けたら、
- 仕事としてサービスを受けたのならチップを渡す
- 親切でそうしてくれているなら、相手の負担が少なくなるように配慮する、何かギフトの形に替えてお礼をする
そういった少しの配慮で、
お互いが気持ち良く過ごすことができますね。
もしもあなたの旅を楽しいものにしたければ
目の前に現れたその人をどうぞ一人の友人として向き合ってください。
そういうふうに思えば、
やむなく勝手に道案内されちゃったときでさえ、
タクシーの運転手にとんでもない値段を言われたときでさえ、
笑って吹き飛ばせる。
かもしれません(笑)
「やられたー!」が頻発するそれらについては、
また別にお話しします。